飯寿司(いずし)
北海道の冬の郷土料理である「飯寿司(いずし)」。
スーパーでは惣菜としても並びます。
かつては、北海道での冬の生活における貴重な保存食だったそうで、
ごちそう、という位置づけでもあったとか。
そこここの家庭で漬けられていたようですが、
漬物と同じように、作るのは年配の方ばかりで、作り方を知る人も少なくなったと聞きました。
そんな中、なかま家では、今でも母が毎年漬けているので、
ざっとその工程をご紹介しましょう~!
漬けるのは、11月上旬~中旬くらい。
その年の気候・気温との相談で決まります。
材料は、サケ、大根と人参、麹とご飯(予め砂糖と酒と混ぜてある)、ゆず、しょうが、塩。
人によっては、サケではなくホッケやハタハタを使ったり、
いくらやキュウリやグリーンピースが入ったり、
人参が花びらの形になったりと色々バリエーションあり。
材料を順番に樽に入れていきます。
何層にもなるように。
最後はササで蓋をします。
ササは家の周りで、緑色の部分が大きそうなものを選んで。
そして、室(むろ)で約40日間、熟成させます。
我が家の場合は、ここ。
駐車場の横にあるこのサイロ。実は地下が室になっているのです。
真冬でも、ほとんど氷点下にはならないし、食べ物の保存に助かっています。
サイロの地下(室)はこんな感じ。
梯子を下ろして出入りします。天井も高いし、わりと広い空間。
そういえば、この中でコウモリが冬眠してたこともあったっけ。
30日目に重石を増やし、前日には樽を逆さまにして水切り。
そして、40日目!! 開封~!
辺りには、発酵した麹のいい香りが漂います。
水分が抜けたので、分量は半分くらいに。
これを一段ずつ取り出しては、大事にいただくのです。
開封してからほぼ毎日食卓に上がり、
今年は、ひと樽を1ヵ月強ほどかけて食べました。
正直なところ、最後の方になると食べ飽きてしまうけれど、
次の冬が来る頃にはまた無性に食べたくなるから不思議です。
「飯寿司」はいいですね。結構癖になるかも
先人の知恵に感謝です
そういえば、札幌の酒屋さんらしきところでサンマやカレイの飯寿司を見ましたが
おみやげで買っておけばよかったかなと思ったり
今考えると北海道に行く度に新しい発見がありますし
次はまたどんな発見があるか楽しみでもあります
小樽を経て、無事に帰られましたか^^
ご当地ものって奥が深いですよね。訪れる度に新発見。
だからローカルな旅は病み付きになっちゃうのかも。
熊野のご当地料理も今度教えてください♪