なかまの家、閉業します。
突然ですが、今シーズン(~2016年9月25日)の営業をもちまして、
なかまの家は26年間の営業を終えることにしました。
来年も泊まりに来てくれるつもりだった人、
来年こそはと計画してくれていた人、
いつか道東を訪れた際には…と候補に考えてくれていた人。
こんなに突然、皆さんの期待を裏切るように、終わらせてしまって本当にごめんなさい。
9月に入ってからの決断だったので、
私たち家族にとっても急な展開となってしまいました。
今夏に「また来年!」と出発していった皆さんの顔を一人ひとり思い出しても、
申し訳ない気持ちで胸がいっぱいになります。
春からなかま娘が家を離れることになり(期間限定の営業だったのはそのためです)、
今後の営業形態を考えあぐねていたところ、今夏の台風の被害がありました。
過去のなかまの家通信でも書いていたように、以前から、同じ敷地内に建つ母屋が
いよいよ老朽化したときには宿の方を住まいにすると決めていました。
幸いにも、今回は雨漏り程度の被害で済みましたが、道内各地の悲惨な様子を
目の当たりにし、「いざ被害があってからでは遅い」ということを痛感した次第です。
母屋が住めなくなってしまう前に、住まいを移すべきと判断しました。
また、前回のブログに書いたように、
五十石駅が2017年3月で廃止予定となったこともあります。
それらすべてのタイミングが重なったことが、閉業を決断した理由です。
この26年間、本当にたくさんの方がなかまの家を訪れてくれました。
思い返しても思い返しても、足りません。いくらでも次々と顔が浮かんできます。
宿を閉じることで未来の出会いを諦めることは、苦渋の決断でもありました。
けれど、30年前、この原野に住み着いたときに思い描いた暮らしを、
これから先も続けていくために家族で決めました。
引き続き、今までと変わらない暮らしを淡々と紡いでいくつもりです。
このHPを見ていない方もいると思いますので、今年泊まってくれた方はもちろん、
今年は来てなくても数年ごとに泊まりに来てくれていた方には、報告を兼ねて
なかまの家通信をお送りする予定でいます。(年内には発行したいと思っています。)
出来上がった時には、またこのブログにてお知らせします。
ホームページもしばらくは残しておきますので、
なかまの家へのメッセージがありましたら、
下記のコメント欄、もしくは問い合わせフォームからお受けしています。
今まで長い間、本当にありがとうございました。
この広い北海道で巡り合えた、すべての出会いに感謝しつつ。
2016年 9月28日
旅人宿 なかまの家
名嘉眞 宜満・郁子・咲菜
1990年5月。開業してすぐの頃。